「うっかりドーピング」を防ぐプロテインの選び方|インフォームド・チョイス認証とWINZONEを例に

2026年7月31日 公開 / 2026年7月31日 更新
プロテインの粉末と認証マークの盾を描いた線画イラスト。盾をボルト色で強調

大会に出場する選手やドーピング検査のある競技に取り組む人にとって、プロテインやサプリメントの原材料は他人事ではありません。サプリメントに知らないうちに禁止物質が混入していて、それを摂取したことで検査に引っかかってしまう「うっかりドーピング」は、選手生命を左右しかねない問題です。この記事では、その対策として知られる第三者認証「インフォームド・チョイス」とは何か、製薬会社・日本新薬が手がける「WINZONE」を例に、何を証明していて何を証明していないのかまで解説します。

結論
  • 「うっかりドーピング」=サプリに混入した禁止物質を知らず摂取してしまうリスク
  • インフォームド・チョイスは、英国LGC社が運営する第三者のアンチドーピング認証プログラム
  • 製薬会社のWINZONE(日本新薬)はこの認証を取得したホエイプロテインの一例
  • 認証は混入リスクを下げるもので、100%を保証するものではないと理解して選ぶ

「うっかりドーピング」とは

「うっかりドーピング」とは、選手が禁止薬物を意図的に使うのではなく、サプリメントや医薬品に意図せず混入していた禁止物質を、知らないまま摂取してしまうことを指します。プロテインやアミノ酸などのサプリメントは、製造工程によっては禁止物質が微量混入するリスクがゼロではないとされ、これが原因で検査に引っかかるケースが実際に報告されています。ドーピング検査のある大会に出場する選手にとっては、「何を摂るか」だけでなく「どこで作られたものか」も無視できない要素です。

インフォームド・チョイス認証とは|何を証明しているのか

こうしたリスクへの対策として知られているのが、「インフォームド・チョイス(Informed-Choice)」という第三者認証プログラムです。英国のLGC社が運営し、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)が禁止する物質が製品に混入していないかを、原材料・製品・製造施設の段階で分析・監査します。認証を取得するには、複数の製造ロットからサンプルを抜き取り、禁止物質が検出されないことを確認する必要があるとされ、パッケージにロゴが表示されている製品は、この検査をクリアしていることの目印になります。日本国内でも、DNSなどアスリート向けブランドがこの認証や類似のアンチドーピング認証を取得した製品を展開しています。

パッケージのどこを見ればいい?

認証の有無を確認する方法はシンプルです。パッケージや商品ページに「Informed-Choice」「Informed Sport」といったロゴ・記載があるかをまず確認しましょう。似た名前の認証プログラムが複数存在するため、ロゴの名称と、販売元が公式サイトで案内している認証内容を照らし合わせるのが確実です。不明な場合は、メーカーのお客様窓口に直接問い合わせるのも一つの方法です。海外製品を個人輸入する場合は特に、日本語の表示がなく認証の有無が分かりにくいことがあるため、注意して確認する習慣をつけておくと安心です。

WINZONEホエイプロテインを例に|製薬会社が作るプロテイン

具体例として、製薬会社・日本新薬が展開するホエイプロテイン「WINZONE」を見てみます。11種のビタミン・4種のミネラルを配合したWPC(濃縮ホエイ)で、フレーバーは抹茶やバナナ、コーヒーなど11種類とバリエーションが豊富。そして、このインフォームド・チョイス認証を取得しています。製薬会社ならではの品質マネジメント体制のもとで製造されている点も、安心材料として語られることが多い製品です。

認証があれば絶対安全? よくある誤解

ここは正直に伝えておきたいところです。第三者認証は、あくまで「その製造ロットで禁止物質が検出されなかった」ことを示すもので、未来永劫すべてのロットの安全を保証する魔法の印ではありません。認証取得後も製品は継続的な監査の対象になりますが、100%のリスクゼロを謳うものではない、という理解で付き合うのが正確です。とはいえ、無認証の製品と比べればリスク低減の目安にはなるため、「検査対象の大会に出る選手ほど、認証の有無を選択基準の一つに加える」という考え方は理にかなっています。

こんな人に向いている

  • ドーピング検査のある大会・競技に出場する選手(日本のボディビル大会団体ガイドでも、団体ごとのドーピング検査方針を比較しています)
  • パワーリフティングなど、公認大会にアンチドーピング規定がある競技の選手(パワーリフティング大会ガイドも参考に)
  • 学校の部活動から大会を目指す中高生・大学生アスリート(進路として競技を続けるかどうかに関わらず、早いうちから製品選びの基準を知っておいて損はありません)
  • 競技者でなくても、原材料の透明性や品質管理を重視したい人

逆に、大会に出る予定がなく、純粋に日常のタンパク質補給を目的にする場合は、認証の有無より価格・味・タンパク質量で選んでも問題ありません。プロテイン全般の選び方は「プロテインの選び方」にまとめています。

よくある誤解・注意

  • 「認証があれば効果も高い」 → 認証は安全性・品質管理の証明であり、筋肥大などの効果を保証するものではない
  • 「市販のプロテインは危険」 → 大半の製品は通常の食生活で問題になるものではない。大会出場など検査対象の人が特に注意すべき話
  • 「サプリさえ選べば薬は自由」 → 医薬品を使用する場合は、別途アンチドーピング規定の確認が必要。サプリの認証とは別問題

まとめ

  • 「うっかりドーピング」=サプリの禁止物質混入を知らず摂取してしまうリスク
  • インフォームド・チョイスは英国LGC社運営の第三者アンチドーピング認証
  • WINZONE(日本新薬)はこの認証を取得した製薬会社製プロテインの一例
  • 認証はリスク低減の目安。大会出場者・検査対象者は選択基準の一つに

ご注意: ドーピング規定は競技団体・大会ごとに異なります。出場予定の大会がある場合は、サプリメントの認証の有無にかかわらず、必ず主催団体の最新のアンチドーピング規定・禁止物質リストを確認してください。持病がある方や医薬品を服用中の方は、サプリメントの利用前に医師に相談してください。